千葉市美術館の開館30周年記念として開催されている、「ロックフェラー・コレクション花鳥版画展」を見に行った。
ロックフェラー・コレクションとは、米国の名門・ロックフェラー家の一員である「アビー・ロックフェラー」が蒐集した、葛飾北斎や歌川広重などの花鳥版画で、今回は163点もの作品が公開されている。
子供のころに切手を収集していたが、「欲しい!」とよだれを垂らしていた「月に雁」も公開されている。
千葉市美術館 さや堂ホール
千葉市美術館の入る建物は、約90年前に建てられた旧川崎銀行千葉支店を保存・修復し、その建物を新しいビルの内部に包み込んでいる。
8本の円柱が立ち並ぶルネサンス様式のホールは、美術館入り口にふさわしい重厚感にあふれている。

ロックフェラー・コレクション花鳥版画展
1890年代から1920年代に、フランスを中心としたジャポニスムの流行に伴い、貴重な美術品の多くは海外に流出し、北斎や広重の版画も流出したと思われる。
そしてアビー・ロックフェラーが好んで集めた作品は、美人画でも風景画でもない花鳥版画で、北斎や広重の作品が多く含まれているという。

渓斎英泉
歌川広重とともに「木曽海道六拾九次之内」を描いているが、浮世絵師初期の頃から春画を手掛け、そこで培った腕で妖艶な美人画で一世を風靡したそうだ。
一富士二鷹三茄子

歌川広重
安藤広重の名でも知られ、「東海道五十三次」や「名所江戸百景」といった風景画が有名。
雪中椿に雀

芙蓉に高麗鶯
一部を切り抜いている。

月に雁
子供の頃から、そして今でも欲しい切手のデザインとなった版画。 「見返り美人」や写楽の「海老蔵」など、切手趣味週間の浮世絵切手で子供のころから馴染みがある。

芍薬に小鳥
「烏瓜に目白/芍薬に小鳥」という縦長の版画のうち、下部の”芍薬に小鳥”の部分を切り抜いている。

葛飾北斎
「神奈川沖浪裏」や「凱風快晴」を含む「富嶽三十六景」や「北斎漫画」でよく知られる。
露草に鶏
団扇用の絵で、実際には楕円形をしている。

鶯 垂桜
何の花か判らないが、タイトルを見ると桜だそうだ。

伊藤若冲の日本初公開という版画も出品されていたが、とにかく出品されている数が多い。
今回の花鳥版画だけでなく、北斎や広重は風景画や美人画も多く描いている。 一体何枚ぐらいの絵を描いたのだろうか?
最初は丁寧に見ていたが、さすがに最後は少々うんざりして足早に見て終わらせてしまった。
版画とは思いえない細い線や色使い、グラデーションの美しさなど、毎回版画展を見るたびに驚かされるが、次は三菱一号館美術館で開催される、「小林清親から川瀬巴水まで」の新版画展に行く予定である。

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