上野の東京都美術館で開催中の、大英博物館日本美術コレクション「百花繚乱」展を訪れた。
一番のお目当ては、以前から観たかった喜多川歌麿の肉筆画。 繊細で優美な筆致を間近で堪能でき、それだけでも足を運んだかいがあったが、見どころはそれだけに留まらなかった。
浮世絵のコーナーでは、歌麿はもちろんのこと、葛飾北斎や歌川広重といった巨匠たちの名品が勢ぞろい。 中でも特に目を惹いたのは、東洲斎写楽の作品11点が一堂に会した展示は、圧巻の一言であった。
さらに浮世絵だけではなく、円山応挙、雪舟、谷文晁といった「開運!なんでも鑑定団」でもおなじみの、超有名絵師たちの作品がずらり。 まさに「百花繚乱」の名にふさわしい、江戸美術の至宝を心ゆくまで堪能できる大満足の美術展であった。
ランチビールを楽しんで いざ「百花繚乱」展へ
「百花繚乱」展の会期末が迫っていたので、混雑が予想される。 そこで混雑のピークを避けようと、15時ぐらいに入館することにした。
入館までの時間調整に、上野でランチビールを楽しむ。 昼間から飲むビールは、とにかく美味い!

ビールで勢いをつけて美術館へ。 遅い時間帯を狙ったので帰る人のほうが多く、「これならゆっくり見られそうだ・・・」と期待したが、わずか30秒後には期待は見事に裏切られた。


美術館エントランスに一歩踏み入れると、すごい行列! 係員に「前売り券があるけど・・・」と聞いたが、やはり列に並ばないといけないとのこと。 15時過ぎでも、こんなに並んでいるのか!!

「百花繚乱」の名にふさわしい、華やかなポスターである。

海を越えた襖絵が約150年ぶりに再開
今回 写真撮影が許された作品は、奈良の談山神社にあった襖絵である。
襖絵の前には、写真を撮る人が押し合いへし合い・・・

解説板によると、明治維新後の神仏分離により建物は棄却され、襖絵は談山神社から世界各地に分散したそうだ。
一つは青森県津軽の旧家・宮越家が購入。 他の襖絵は大英博物館と、米国シアトル美術館が所蔵。 今回 約150年振りに一堂に会することになったとのこと。
ガラスに照明が写りこんでしまった。

青森県 宮越家蔵「春景花鳥図襖」
襖絵全体を撮っても、細かな部分が判らない。 そこで襖絵の一部分をアップで撮ってみた。

イギリス大英博物館蔵「秋冬花島図襖」部分

米国シアトル美術館蔵「琴棋書画仙人図襖」部分

不 明
この襖絵自体は美しいが、それより「昔の人はこんなに背が低かったのか!」と、ふすまの高さが低いことに注目してしまった。
江戸を代表する浮世絵師達の競演
今回の展覧会では、非常に浮世絵が充実していた。
出展された浮世絵師は、歌川広重や葛飾北斎、そして歌麿、写楽といった超ビッグネームに加え、鈴木春信、鳥居清長、初代歌川豊国、歌川国芳などの作品が、各々10点以上。
なかでも大好きな東洲斎写楽の、デフォルメされた大首絵が11点出展されていた。
歌麿の肉筆画 「文読む遊女」
今回は歌麿の肉筆画が出展されるとのことで訪れたが、歌麿以外に歌川広重、葛飾北斎、川鍋暁斎、菱川師宣などの、そうそうたる絵師の肉筆画が出展されていた。
そして最も見たかった歌麿の肉筆画がこれ。 「文読む遊女」である。 2011年に新たに発見された作品で、歌麿最晩年の作だという。
白と黒のグラデーションを持ち、赤や青の色彩を持つ豪華な衣装には、千鳥や麻の葉模様などが施され、この着物の絵柄を見るだけでも「凄い!」としか言いようのない作品である。

北川歌麿「文読む遊女」
「開運! なんでも鑑定団」でよく聞く名
今回出品されていた作品の作者名を見ると、テレビの「開運!なんでも鑑定団」によく出てくる作者の名が多かった。
浮世絵の作者だけでなく、尾形光琳、谷文晁、円山応挙、岸駒、森狙仙など、よく偽物が多いといわれている作者たちである。 なかでも織田信長に反旗をあげた武将・荒木村重の息子である、「岩佐又兵衛」の名は目を引いた。
「開運! なんでも鑑定団」には、これら作者の偽物が良く出てくるが、このような展覧会で本物を見ると、確かに「凄い!」としか言いようのない作品ばかりである。 良い勉強になった。
「百花繚乱」展 パンフレット
出品作品の写真は撮れないので、パンフレットをどうぞ・・・




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